せんとくん生みの親が感じる「社会の病」

平城遷都1300年祭のマスコットキャラクターとして開発された「せんとくん」。
登場時、あまりの衝撃に引いた人は想像以上に多いのではないか。
ただ「気にくわない」が「問題だ」にすり代わり、理由が不明確な批判や誹謗中傷に発展していったことは、近年日本における世論の典型例として記録されるべきことかもしれない。批判は盛りあがるが、代替案が1つもでてこないのは農耕社会の日本らしいともいえる。
そんな中、生みの親の籔内佐斗司・東京芸大大学院教授が「せんとくんが教えてくれたこと」と題して興福寺会館で講演したという。
毎日新聞の報道によると
せんとくんが公式キャラとして発表されてから、誹謗(ひぼう)中傷の匿名メールや手紙などがきたことに触れ、「本当にびっくりした。匿名で人を攻撃する現在の社会の病を感じた」と吐露
と話しているという。
鹿の角や仏法の話は、専門外なので細かいことはわからないのだが、批判のほとんどが「何を考えているのか」とか「かわいくない」とかに終始していくのをみて、きにくわなければ排除してもいい的な強烈な村社会のありようを感じた。最後は匿名による誹謗中傷に発展したようだが、面とむかって批判がいえない故の帰結といえよう。
匿名による攻撃は、社会における最悪の行為だといえないか。
自分に被害がおよばないように身を隠して相手をボロ雑巾のように批判する。
「情報がただしければ、匿名でも問題ない」
という人もかつては大勢いたが、情報には必ず対象があるわけで、それを無視しておいて問題ないというのも変な話である。
しかしながら、匿名は今回のような有力者や著名人批判、学校裏サイト、プロフ、脅迫、署名無しの無責任記事、そしてあらゆる事件にからんでくる。「会社で批判・告発したらやめさせられる」みたいな状況で、匿名が手段になることもあるようだが、それ以外で正当化できることなどあるのだろうか。少なくとも筆者は匿名は社会の病巣としか思えないのである。
【関連URL】
・THE WORLD OF SATOSHI YABUUCHI SCULPTOR 籔内佐斗司の世界にようこそ
・平城遷都1300年祭
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