この作品の根底には「虐げられるものへの救済」というテーマが流れている。レイプや貧困、社会的差別、DVなど、逃れられない悲運に遭遇した女性たちだ。2人の主人公は、気晴らしの旅行をきっかけに、さらなる運命の坂道を転がり落ちることになる。まるで導かれるように。

ところで、この作品は10年越しに2度見たが、ずいぶんと印象が変わった。始めにみたときは、新作で見ていたのでプロモーションに変に感化され、”かっこいい女性のロードムービー”みたいな見方をしていた。ところが10余年後、内容を忘れてもう一度見てみると、ある意味痛快なのだが、まったく違うものだった。
2人の主人公たちは、犯罪を犯しながら、逃走の旅を続けていた。ただ、”犯罪そのものから逃走するのではなく、自分たちらしさを取り戻すために、社会に対して反旗をひるがえしていた”といった方が正しいだろう。
ラストシーン、何もそこまで行くことはないだろうと正直思うのだが、そこを突き通したことが彼女たちの生き様として美しく残るのだと、エンドロールを見ながら思った。
もう一つ、この作品のキーマンは、ラストシーンに登場する刑事である。FBIが射殺を命令する中、「彼女たちは虐げられてきたんだ!」といって走り出す姿に深く感動を覚えた。どんな人生であれ、きちんと見てくれる人は少なからずいるのである。
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