子育てと介護、目を覆うような厳しい貧乏生活を続ける清兵衛。
風呂すら入れず、衣服もぼろぼろ、けれども子供達には元気さを見せ、痴呆になった母親ともわりきったつきあいをしている。子供達にとっては、ぼろぼろになる父親の姿を見るのは辛かっただろうが、なぜか彼の目に、貧困の色は見えない。

これは、平凡で真摯な男が生きる素晴らしさを教えてくれるストーリーだ。出世を望まず、家族を愛し、恋人を愛し、人生を愛することを信じ続ける意志の強さは、次第にそれを理解する人に伝わり、愛されるということを教えてくれる。
平々坦々と進むわりに、エンドロールが流れると、胸が締め付けられるように重い。つらい日常を歩む全ての人たちに送る、応援歌のように思えてならない。
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