スピルバーグ監督はこの作品で、戦争がどれほど残酷で愚かなものか、究極のリアリティと臨場感を持って提言している。もっとも過激な冒頭の戦闘シーンは、戦闘の実態や、極限状態に陥った人間の心身の状態を最高のテクノロジーを駆使し完璧なまでに表現している。

ストーリーに文学のような緻密さはないものの、人間の強さや弱さ、愚かさ、はかなさを伝える全ての要素が含まれている。多くのシーンで「自分だったら、こんな時どうするだろうか」と考えさせられるが、どんなイメージも浮かばないのだ。それは、恐らくこの映画が限りなく真実に近いからだろう。この映画を見終わったとき、誰もが戦争という人類最大の汚点について深考させられるはずだ。



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