(7月15日,Posted by maskin, コメント:2| トラックバック:4 )
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オンラインコミュニティは、ツールであり場所ではないか。blogは確かに素晴らしいのだが、万人が理解できるインターフェイスにはなっていない。だから普通のホームページや日記サイトと区別が付かないのではないだろうか。
前回の記事で、こんなことを書いた。
とにかくbloggerを増やそう。誰もがBlogなどのマルチリンク系サービスを使うようになったとき、必ずみんなが「ネットワーク指向」の虜になっているはずだ。
この些か強引な文章の裏には、blogコミュニティ、ネットワークコミュニティ構築の難しさに対する皮肉が込められている。
オンラインコミュニティは、”ツール”であり”場所”である。「場所が、ツールの使い勝手に依存」するなら、それはとてつもなく偏った場所になってしまい、”誰もが”参加できる場所ではなくなるのである。
例えば、ほぼ誰もが参加できる”電話による通話”と比較してみよう。「電話」という既知のツールの使用を前提に、通話という比較的自由なコミュニケーションがある。電話のインターフェイスは優秀で、例えば私の息子は1歳になってすぐくらいから、誰も教えてないのに携帯電話を使って誰かと話すことができるようになった程だ。ちなみに携帯電話のデジカメも自由につかいこなせる。これは電話のインターフェイスが優秀だとしかいいようがない。
ところがこれを、パソコンを使ったIP電話で考えると、「ソフトのインストール」→「ヘッドセットの準備」→「ソフトの起動」→「電話のかけ方」・・・と一気にパソコンの操作系に巻き込まれてしまう。こうなるともはや「電話」とは言えないし、ツールとも言えない。
これと同じことがblogや関心空間のようなコミュニティ&コミュニケーションが介在するウェブサービスにも発生する。これらが抱える問題は「独特なツールの上でしかコミュニティが機能しない」ということなのだ。blogは「情報発信」、関心空間には「キーワードを登録する」というルールがある、これらを実行できる人にしかコミュニケーションの機会は与えられないのである。つまり、企業や大学のスタッフ全員に均一にサービスを提供しようと思っても、これらの条件に沿わなければ機能しなくなるわけだ。
だからabacus::kawano氏の「社長がBlogを書け 」の話は、ものすごく説得力がある。
Blogは情報を発信するためのツールであって,情報を受信して分析するためのツールではないからだ.発信ツールとしては良くできているから,しゃべり続けるための手段としては申し分ない.社員にツールを与えてテーマを見つけさせ,毎日それについて得た情報と感じたこと,考えたことを書け
というわけだ。現状、実際blogがなし得る部分というのは、こういうところくらいしかないのだろう。
ところで話は変わるが、サイボウズなどでお馴染みのグループウェアでも、同様の問題を抱えている。インターネットコムとインフォプラントが行ったグループウェアのビジネス利用に関する調査では、グループウェアを利用している企業は68%に上ったのだが、こんな問題も露呈した。
実際に利用する上での最大の問題点は「活用する人・しない人の個人差が大きい(グループウェアを利用している解答者の67%)」
グループウェアも独自のツールを備えてなんぼの世界である。この調査では301名以上の企業ではすべてグループウェアを導入していることが解ったが、その過半数がが「全員が使えるものではない」と感じているようでは問題だ。
これらの問題は”人をどうコーディネート”するかによるもので、オンラインコミュニティ形成のもっとも深刻な課題である。この問題に対し、関心空間事業を営むユニークアイディの前田社長は「オンラインコミュニティには指揮者が必要。オーケストラに指揮が必要なように、コミュニティにも必要です。誰かがタクトを振らねば。」と語る。
確かに以前、オライリーで公開されていた(英語版)オンラインコミュニティに関するテキストをみたとき「コミュニティの定義をはっきりすることが最も重要」という記述をみたことがある。確かに、有名ML「SurveyML」は萩原氏という調査業界のカリスマ的存在がいたからこそ、まとまることができ盛り上がったといえる。
しかし、誰かのタクトが、ツールの難しさをも吹き飛ばす程のパワーを持ち得るとは考えにくい。コミュニティを盛り上げるタクトだけではなく、ツールを使わせるパワー(もしくはもっと使いやすいツールを開発させるパワーとか?)を持ち合わせたファシリテーターが必要になってきているのだ。
ここで気がついたあなたは鋭い。
先ほど紹介したkawano氏の方法は、社長そのものがタクトを振っているのだ。しかも、会社という制度をうまく使い、確実に社員に浸透させようとしている。これこそがもっとも「強力なタクト」であり、ファシリテートの有効な手段だろう。
blogは、1対Nの上意下達を達成する機能は持ち合わせてはおらず、またその意図にはマッチしないが、少なくともblogという個人ネットワークが社内に定着することで、コミュニケーションの新しい次元が生まれるのは間違いないだろう。
しばらくはblogはやっぱり難しいままの姿で、そこにあり続けるかも知れない。しかし、以下のようなシナリオで”発展”する可能性は高い。確度順にならべると・・・
1.今のツールがもっとスマートになる
2.blogを補助するサービスが多数立ち上がり、新しい魅力が生まれる
3.blogブームが、社会現象になる。誰もがblog的発想を持つ。
3は難しいとしても、1,2は充分可能性がある。だからもうすこし暖かい目で、blogを始めとするウェブサービスを見守ってやろうじゃないか。

エンドユーザが使うプロダクトとしての完成度で見てしまうとBlogツールはまだまだ改善の余地があるものだと思います.
i-modeが普及した時のことを思い出すと,誰もインターネットを使っているという意識は無く,「i-mode」を使っているという意識でユーザが増えていきましたよね.
そのアナロジーでは専用端末込みのパッケージとして提供されるBlogサービスが出てくればもっとすそ野が広がるかも知れません.
投稿者 かわの : 2003年07月19日 18:18
blog の参考書が届いたので読みましたが、なにか blog というものを必要以上に難しいものとしているような気が・・・。
blog についての blog が多すぎるような気がしますね。
投稿者 余丁町散人 : 2003年07月23日 22:00