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2004年07月23日

前庭疾患を患われている飼い主の皆さんへ

 毎日のEntryのなかで一番commentを頂いている項目が“前庭疾患”です。そして皆さんがどうしてあげたらよいか悩まれていることがよくわかりました。前庭疾患の治療法は先生によっても異なってきますし、私たちが読む内科学の本でも治療法がこれがBestというものもなく、極端なものでは何もしなくても2週間ほどで自然治癒するというものもあります。自分が勤務していたみなとよこはま動物病院では、「前庭疾患は目が回っている状態である。ならば動いてさらに気分が悪くならないように静かに眠らせておきながら病気の治療をしてあげよう!」ということで入院治療を勧めていました。在宅での治療にも利点はあります。けれどもなかなか安静にしておくということも難しく、食べることが出来ない姿を見ていることは飼い主さんにとっては辛いことと思います。
 

 ほんとにこの治療法が良いのかというと、自分の知らない方法がたくさんあるかもしれません。けれどもこの病気は常に目が回り、気分が悪くてとても食事がとれるような状況ではないのです。とにかく静かに休ませてあげることが大切なので自分は入院治療をお勧めしています。そして前庭疾患を患っている犬のほとんどが15歳以上の高齢犬のようで、何処まで治療してあげることがいいのか悩まれている飼い主さんもいらっしゃると思います。けれども一番苦しい思いをしているのはその子であり、どうして欲しいか一番わかってあげられるのはそばにいる飼い主さんなのではないでしょうか?何処まで治療してあげるか?逃げ口上のように聞こえるかもしれませんが、それは飼い主さん次第です!頑張ってください!

Posted by nomata at 20:34 | コメント (5) | トラックバック (1)
コメント

野亦先生はじめまして
うちの愛犬(雑種16歳)も前庭疾患になってしまいました。発病したのは10日の火曜日になります。1週間以上経ち眼振もなくなり頭の傾きも殆どなくなったのですが、水を飲んでも2回に1回の割合で嘔吐してしまいます。
食べ物もペースト状の離乳食を食べさせているのですがこれも嘔吐してしまいます。体重も減る一方です。
どうしたらよいか分からず不安です。。どうしたらよいでしょうか

Posted by: john at 2004年08月18日 12:56

 やはり病院にかかり嘔吐に対しての処置をとってもらうことがよいでしょう。また、他の原因で嘔吐があるかもしれませんから検査してもらってください。

Posted by: nomata at 2004年08月22日 20:52

野亦先生
お忙しいところお返事ありがとうございます。
19日頃から鼻かからも黄色い粘液の様なものを出しておりました。このころから口臭がひどくなりました。
20日にステロイドや嘔吐を抑える注射をしてもらい、最後に血液検査を行ったところBUNが3500、ALPが500と測定不能な値になっていました。
そして22日早朝に亡くなってしまいました。
今になって思えば検査を色々してもらえばよかったと思っていますが、獣医さんからは特に何も勧められませんでした。。こちらは何も分からないので色々と言って欲しかったのですが、、
上記の様な血液検査の結果だと対処が難しいのでしょうか?担当の獣医さんには言いづらくて聞けませんでした。。(獣医さんに対しては全く不満はありません。本当に感謝しております。ただ私の無知にちょっと悔いがのこっているのでこのような質問をさせて頂きました。。)

Posted by: john at 2004年08月25日 14:32

 残念でしたね。年齢的にも前庭疾患だけではなくこの病気に平行して、ほかの臓器も弱っていたのでしょう。測定値が非常に高いようですので、結構ぎりぎりの所まで我慢していたのでしょう。特に腎臓は弱っているようですからかえって長引かせてしまうと本人も飼い主さんも辛い日々が過ごすことになったかもしれません。亡くなってしまったことは残念でしたが、ワンちゃんはきっとあなたに感謝していると思います。

Posted by: nomata at 2004年08月28日 20:21
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